Luna channel ~20代女子のざれごと~

20代半ば女子の日常。夢とか人生の目的捜索中。楽しく面白い人生を送りたい。どこにでもいる、ごく普通の若干くすぶっている女子。

父からの着信履歴。

父からの着信履歴。

 

 

折り返す勇気はない。

私は、甘く、ぬるま湯に浸かっていた自分が恥ずかしくて、
父に合わせる顔がなかった。

 

 

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父からの手紙を読んだ次の日、
求人に応募したネイルサロンから返信が来ていた。

 

志望動機、得意分野、不得意分野、これからの展望。

数多くの質問。

 

私のもっとも苦手な分野だった。

たじろぐ私に、悪魔がささやく。

「とりあえず1回閉じて、後でゆっくり考えようぜ~」

 

 

 

父の手紙を思い出し、悪魔のささやきに抵抗する自分。

 

 

 

 

 

(´_ゝ`)

 

 

 

 

え、ソレ、ナンノコト?

(´_ゝ`)

 

生まれ変わった自分はどこにもいなかった。

いや、まだ私は生まれ変わっていなかった。

 

 

 

(´_ゝ`)

 

 

あの私の大粒の涙はなんだったんだ。
とことん私はクズじゃないか。

もう、性根が腐ってるとしか言いようがない。

こんな状態で、折り返す勇気もない。

 


数時間後、また父から着信があった。
数コール考えて、「応答」をタッチした。

 

 

 

電話を切るまでの約30分間、
私はひたすら泣きながら、鼻を詰まらせながら、
「うん・・うん・・そうだね。」と頷くことしかできなかった。

 

 

父からの電話は、落ち込んでいるであろう私を励ますためのものだった。

 

 

父から言われたこと。

・本気でやるつもりなら、楽しい仕事なんてこの世に存在しない。

・みんな口に出さないだけで、外に見えないようにしているだけで、本当はつらい。

・どんなに羨望のまなざしを向けられる、トップアスリートだって芸能人だって、選ばれし人になればなるほど、プレッシャーと戦い、葛藤し、毎日のように挫折を繰り返し、日々辞めたいと思っているかもしれない。

・逃げても逃げても、全てのことから逃げ続けて生きていけない。

・逃げを繰り返す未来が今見えているなら、いま目の前のことと向き合い、戦え。

・仕事が楽しく笑える日は来ないかもしれないが、それ以上の達成感がきっと手に入る。

 

 

私はいつでも、いまより楽しくなれることを探して、隣の芝を羨むけど、

就職してバリバリ働く同級生のあの子だって、どの子だって、きっとすごくつらい。

たまに会って女子会して、他愛もない会話をしているだけじゃわからないけど、その奥には、表に出さないつらさがある。泣きたくなる出来事がある。

私だけじゃない。

みんなそれぞれ知らないところで、戦って前に進んでいる。

 

そうやって大人になっていく。

いつまでも、嫌だったら泣いて助けてもらう子どもではいられない。

そんな当たり前のことにいままで気付かなかった。

 

 

あっちを通れば近いかな?

こっちの道はわくわくするな。

突き当りは行き止まりに見えるから、ここらで曲がっておこう。

 

楽しいことや近道を探して、

右折を何回も繰り返して、

私はまだ、あの頃と同じ場所にいる。

 

 

着実にゴールに近づく人は、己を信じた人。諦めなかった人。貫き通す人。

 

 

 

父からの電話と手紙、ここ数日の大泣き。

難しいことはよくわからないけど、

1つ決めたことがある。

 

 

 

私はもう逃げない。

 

 

嫌だと思ったことには絶対立ち向かう。

今までとは逆に、

ひるんだこと、逃げたくなったことには

意識して立ち向かう。

 

 

 

ネイルの道が合っていたのか、間違っていたのかはわからない。

好きなのか、嫌いなのかもわからない。

でもわたしはいま目の前にこれがあるから、これを選ぶ。

極めてやる。